【学問のすすめ】【福沢諭吉】人は何のために学ぶのか!?~最高のビジネス書に学ぶこと~

自己啓発
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「学問のすすめ」の初版が出版されたのは明治五年になります。一遍が十ページぐらいの短いもので、書き継がれていき明治九年に最後の十七編が出版されました。

「天は人の上に人をつくらず」という言葉は非常に有名ですが、「学問のすすめ」は自由や平等について書かれている書籍ではありません。書名でもあるように、なぜ私たちが学問をしなければいけないかにつていて書かれています。

「学問のすすめ」は今読んでも十分に意味のあり、今だからこそ読んでおくべき書籍の一つであると思います。それでは、「学問のすすめ」は私たちに何を教えてくれるのか考えてみたいと思います。

「学問のすすめ」の概要

「学問のすすめ」は十七編ありますが、初編にすべてが書かれていると言ってよく、二編以降は初編の中身に追加された内容となっています。

初編

本来人は身分、地位など差別はない。貧富の差や賢愚、地位に差をつくっているのは学問をしているか、していないかの差である。学問をする上で大事なことは、実生活に役立つ学問を最優先ですることであり、それをどう活用できるかである。人も国も独立・自由になることをめざしており、個人の自立が国の自立につながっていく。学問をする目的は、国の平和を守ることである。そのためにも一人一人は自分の行いを正し、学問に志し知識を広め、各自の立場に応じて才能と人格を磨くことがなにより大事である。

二編 人間の権利

人はみな平等ではあり、人としての権利は同等である。しかし、生活状態が同等だという意味ではなく、貧富・強弱・賢愚などの違いがある。この「生活レベル」と「人としての権利」を混同してはいけない。

政府の役人は同じ人民である。政府は職務を分担とした人民の代理としてつくられている。政府は法を定め人民は法を守ると約束しており、法を守るのは人民の義務である。本当の自由を得たいのであれば、政府より賢くならなければならない。賢くなるためには、学問をするしかない。

三編 愛国心

個人が独立してこそ国も独立する。独立の精神がない国民は国を愛する心も浅くいい加減である。独立の気力がないものは、他の権力にすがり悪に走ることがある。

四編 政府と国民

政と民のバランスが大事。政府にも限界があることを理解する。一人一人は立派で尊敬すべき人でも集団では愚行をすることがある。「人民の無知と無学」は才能をある人をダメにしてしまう気風(役人根性、事なかれ主義など)をつくり出す要因になる。民の一人一人が独立することで、政府を刺激でき民力と権力の均衡が取れ、国が真に独立することが出来る。

五編 未来像

数十年後どうなっていたいか。知識を生かすも殺すも独立心次第である。国に寄生するパラサイトになってはいけない。

六編 法律の必要性

国民は一人二役の努めを果たすべきである。その一は、自分の代理人として政府を立て、国内の悪人を捕え、善人を保護すること。その二は、政府との約束を守り、法に従い保護を求めることである。

七編 国民の義務

誰しもが社員であり社長としての一人二役の努めを果たすべきである。社員としては、政府の下に立つ一人民という立場である。社長としては、国民が全員の合意で日本国という会社を運営する運営者という立場である。社員の対場としては、法を重視し、同時に人は皆平等であるという精神を忘れてはならない。

八編 個人の自由

心身の自由を五つに分けると次のようになる。

第1 人間にはそれぞれ体がある

第2 人間には知恵がある

第3 人間には欲情がある

第4 人間には心の誠実さがある

第5 人間は意志を持っている

これらの五つの性質を使ってはじめて自己一身の独立が可能となる。そして、自分の「分」を超えない限り、何をしても自由である。

九編 目標設定

人間は衣食住の安定を求めるのは自然のことである。自分で自分の生計を営むことが出来たからと言って満足してはいけない。世の中に生きて他人と交流する以上、自分も社会の一員として「世のためになる」ことを目指さないといけない。

十編 長期的な視点

世界をリードするためには、「智」と「智」の戦いに勝たないといけない。そのためにも、学校の授業だけで満足するのではなく、高い目標を置き努力することが必要である。

十一編 専制政治による弊害

上にたつもの考えは、民の民衆は無知であり、かつ善良だという前提に立っている。そのため、民衆を指導し助力しなくてはならないと考え、人の地位や身分が出来てきた。しかし、民と政はこのような親子の関係ではなく、成人した大人同士の関係である。地位や身分に寄りかかった独りよがりの考えは無責任でその害ははかり知れないものである。

十二編 学問の活用

学問の本質は、学問をどのように活用できるかにかかっている。 学問を活用する手段として演説が効果的である。「話す」方が何倍も速く、深く伝わるためである。

十三編 悪徳

世の中の最大の悪は怨望(うらやみねたむこと)である。怨望を抱くものは、人の幸福を破壊するだけで、世の中に何も寄与しないからである。

十四編 人生設計

世の中は生きており流動的で、その変化は誰も予想できない。失敗・想定外が起こるのが人生である。そのため、賢人でも人生を失敗することがある。人生をうまくいかせるコツは、その時々で損得計算をすることである。例えば、西洋に小銃があるのを知らずに、刀剣を買い込んで、使い道がなく後悔しても遅いということである。

十五編 判断力・思考力

何を信じ、何を疑うかが重要。何事も盲信するのは危険であり、疑うことで見えてくるものがある。白黒をはっきりさせるのは時として危険な場合がある。これらの、判断力を養うのは学問しかない

十六編 理想と現実

物に支配され物欲の奴隷になってしまうと人生を台無しにする。独立の第一歩は財産づくりにある。お金を支配しても支配されてはならない。そのためにお金を賢く生かすことを考える

口でいうのは簡単だが行動しているものは少ない。報酬は結果を出しているものに払われるべきで、理想だけで終わっているものに報酬を払う必要はない。「理想」と「活動」のバランスが大事であり、「理想」が高すぎてもよくない。

十七編 信用

人望や名声があるとますます豊かになるため、人望や名声は求めていくことが必要。そのためには次のような努力が必要である。

第1 言葉の効果的な使い方を学ぶ

第2 容姿を整え、人から嫌われないようにする

第3 旧友を忘れず、新しい友を求める

「学問のすすめ」から学ぶこと

「学問のすすめ」は、明治時代初期に書かれており、外国からの脅威に対して若者たちに奮起をうながしたものでもあります。現在は直接的に外国の脅威にさらされることは無いですが、私たちが目指すべき方向は同じものだといえます。

本書の内容は、スティーブン・R・コヴィ博士による「7つの習慣」と似た内容が多く、現代でも通ずる考え方であるといえます。

自立する意識を持つ

学問のすすめでは「独立・自立」という表現が良く使われます。これは、 「7つの習慣」の第1の習慣である「主体的である」ことと同意的な意味を持っていると思います。

つまり、私たちが本当にならないといけないことは、まず一人一人が主体的になり自立することでにあると思います。自立するためには、やらないといけないことは経済的に困らないようになることです。そうしないと、物に支配され物欲の奴隷となってしまうからです。

経済的に困らないレベルは人それぞれよって違うと思います。理想と現実のバランスが重要であるので、まずは出来ることからひとつづつ始めていくことが大事だと思います。これらを支えてくれるのが学問でありますので、日々学んでいくことはとても大切なことだと思います。

はじめは自分と家族から、次に会社、そして地域や国へと意識できる範囲を広げていくことが大事だと思います。

本当の自由とは

「学問のすすめ」では、自分自身が独立して自分の「分」を超えない限り、何をしても自由であると述べられています。ただし、「自由」に生きることとを、「わがまま」に生きることと勘違いしてはいけないと思います。

自分自身が独立するためには、まず義務を果たさないといけません。現在では国民の義務は「教育」「納税」「勤労」の3つの義務になります。これらをこなしたうえで、法を守り、行動していかないといけません。

つまり、本当の自由とは、自立したひとりの人として行動していくということだと思います。自立したひとりの人であるならば、その行動は制限されることはなく何をしても良いということだと思います。

まとめ

「学問のすすめ」は、スティーブン・R・コヴィ博士による「7つの習慣」と似た内容が多く、今読んでもとてもためになる書籍だと思います。時代によって大切なものは変わってくるものはありますが、変わらないものもあります。 「学問のすすめ」では、この変わらない本質的な精神について考えさせてくれます。人は自立し自由になるために学問をするということは、これからも変わることのないとても大切なことだと思います。

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