うつ病になったら知っておくべき制度~障害年金~

社会保障
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うつ病になり治療が長引いた場合、自分の体調のことでの不安に加え、経済的な面でも不安を感じてしまいます。そのような時、経済的な保障してくれる制度として障害年金が存在しています。

年金ときくと老後にもらうものというイメージがありますが、現役世代でももらうことが出来ます。障害年金はうつ病になったら、是非知っておくべき制度だと思いますので、障害年金の概要について紹介したいと思います。

年金制度について

年金には「国民年金」と「厚生年金」の2種類が存在し、それぞれに「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」が存在します。

老齢年金は一般的なイメージである老後にもらえる年金です。遺族年金は扶養してくれる家族が亡くなった場合にもらえる年金です。そして、障害年金はうつ病を含めた病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合にもらえる年金です。

会社員や公務員が加入している厚生年金は、国民年金を基礎とした保障を受けることが出来ます。

障害年金

図1 年金制度について

障害年金の基本要件

障害年金をもらうためには、必要になってくる要件がいくつかあります。

まず、病気にかかる前の年金加入状況で2つの納付要件があります。1つ目が初診日までの未納期間が2/3未満であることです。2つ目は初診日直前の1年間未納なしであることです。厚生年金であれば、会社から給料支給時に自動的にてんびきされるため、未納はよっぽど無いと思いますが、自営業者の方などは確認しておいた方が良いと思います。

次に、うつ病になって病院にいった初診日に国民または厚生年金に加入していることです。こちらはよほどでない限り加入していると思います。

最後は、初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)、またはそれまでに治った日に障害等級に該当していることです。障害等級については後述します。

下図でまとめましたが、うつ病にかかった場合、治療している間の経済面を支給してくれる制度として健康保険の傷病手当金が存在します。その支給期間は最大で1年6ヶ月になります。つまり、障害年金は傷病手当金が終了したあと、経済面を支援してくれる制度になります。

図2 障害年金の基本要件

また、会社で決められている休職期間はだいたい2年~3年くらいになります(会社や年齢などで変わります)。この休職期間を終えても復帰できない場合は退職となってしまうため、その前に体調が戻りきらなくても復帰する場合があります。そういったとき、障害年金を申請して時短勤務などの働き方を選択することができます。注:時短勤務が出来るかは会社によって変わります

障害等級の概要

うつ病または双極性障害などの気分障害のケースついての障害等級は3段階で規定されています。日常生活能力の判定を行い、点数に応じて等級が決定されます。障害等級3級は平均で1.5点以上となります。障害等級の具体的な認定要領は別途ガイドラインにて規定されていますので、日本年金機構のHPを確認してください。

図3 障害年金の等級決定方法

点数はかかり付けの主治医に書いてもらいます。主治医は日々の診断の内容をカルテに書き、それをもとに点数をつけます。障害年金を申請する可能性がある場合は、日々の診断で出来るだけ詳しく自分の状況を伝えるようにしましょう。

以下:うつ病、双極性障害灯の気分障害ケース時の障害等級

障害等級1級

法律条文

日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

障害認定基準

気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、頻繁に繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの

障害等級2級

法律条文

日常生活に著しい制限を受ける程度のもの

障害認定基準

気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、頻繁に繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの

障害等級3級

法律条文

労働に著しい制限を受ける程度のもの

障害認定基準

気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働が制限を受けるもの

障害年金の受給金額

障害等級が上がるにつれて支給額は多くなります。厚生年金加入者は国民年金の支給額に加えて厚生年金の支給額が受けることが出来ます。厚生年金の支給額は報酬比例の年金額によって変わりますが、最低保証額は3級の584,500円になります。配偶者下級年金に加入していたりや子供がいる場合はそれに応じて支給額が加算されます。

図4 障害年金の受給金額

まとめ

障害年金は、うつ病になり治療が長引いた場合に経済面を支援してくれる制度です。これによって、経済面での不安をなくし、体調面を戻すことを最優先に考えることが出来るようになると思います。受給するにはいくつかの要件がありますので、受給を考える場合は制度の内容をしっかりと理解しておく必要があります。さらなる詳しい内容を知りたい方は日本年金機構のHPを確認してみて下さい。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html
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